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衛生管理者実践問題(令和8年4月公表版)

衛生管理者実践問題(令和8年4月公表版)

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関係法令(有害業務に係るもの)

問1

 常時 400人の労働者を使用する製造業の事業場における衛生管理体制に関する(1)~(5)の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。

 ただし、400人中には、屋内作業場において次の業務に常時従事する者が含まれているが、その他の有害業務はないものとし、衛生管理者及び産業医の選任の特例はないものとする。

  • 深夜業を含む業務 ... 200 人
  • 多量の高熱物体を取り扱う業務 ... 50 人
  • 塩素を試験研究のため取り扱う作業を行う業務 ... 30 人
(1)総括安全衛生管理者を選任しなければならない。
❌ 不正解
(2)衛生管理者のうち少なくとも1人を専任の衛生管理者としなければならない。
✅ 正解!:衛生管理者のうち少なくとも1人を専任の衛生管理者とする必要がある場合は、常時500人を超える労働者を使用する事業場で、一定の有害業務がある場合のため、設問の事業場は該当しない。安衛則(衛生管理者の選任)第7条第1項⑤。
(3)衛生管理者は、全て第一種衛生管理者免許を有する者のうちから選任することができる。
❌ 不正解
(4)産業医は、この事業場に専属でない者を選任することができる。
❌ 不正解
(5)特定化学物質作業主任者を選任しなくてよい。
❌ 不正解

問2

 厚生労働大臣が定める規格を具備しなければ、譲渡し、貸与し、又は設置してはならない機械等に該当するものは、次のうちどれか。

(1)防振手袋
❌ 不正解
(2)硫化水素用防毒マスク
❌ 不正解
(3)防じん機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具
✅ 正解!:安衛法第42条(譲渡等の制限等)別表第2⑧(防じんマスク)。
(4)検知管方式による一酸化炭素検定器
❌ 不正解
(5)放射線測定器
❌ 不正解

問3

 次の設備のうち、法令に基づく定期自主検査の実施頻度が1年以内ごとに1回とされていないものはどれか。

(1)屋内の、砂型を用いて鋳物を製造する工程において、型ばらし装置を用いて砂型を壊す箇所に設置した局所排気装置に設けた除じん装置
❌ 不正解
(2)トルエンを用いて洗浄を行う屋内の作業場所に設置したプッシュプル型換気装置
❌ 不正解
(3)塩化水素を取り扱う特定化学設備
✅ 正解!:2年以内ごとに1回。安衛令第15条(定期に自主検査を行うべき機械等)第1項⑩、特化則第31条第1項
(4)弗化水素を含有する気体を排出する製造設備の排気筒に設置した排ガス処理装置
❌ 不正解
(5)鉛化合物を製造する工程において鉛等の溶融を行う屋内の作業場所に設置した局所排気装置
❌ 不正解

問4

 特定化学物質の第一類物質に関する次の記述のうち、法令上、正しいものはどれか。

(1)第一類物質は、「クロム酸及びその塩」を始めとする7種の発がん性の認められた化学物質並びにそれらを一定量以上含有する混合物である。
❌ 不正解:「クロム酸及びその塩」は、第二類物質に分類される。安衛令第6条別表第3(特定化学物質)②(第二類物質)。
(2)第一類物質を製造しようとする者は、あらかじめ、物質ごとに、かつ、当該物質を製造するプラントごとに厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
✅ 正解!:安衛法第56条(製造の許可)第1項。特化則第48条(製造の許可)第1項。
(3)第一類物質を容器に入れ、容器から取り出し、又は反応槽等へ投入する作業を行うときは、発散源を密閉する設備、外付け式フードの局所排気装置又はプッシュプル型換気装置を設けなければならない。
❌ 不正解:「外付け式フード」⇒「囲い式フード」。特化則第3条(第一類物質の取扱いに係る設備)第1項。
(4)第一類物質を取り扱う屋内作業場についての作業環境測定結果及びその評価の記録を保存すべき期間は、3年である。
❌ 不正解:第一類物質のうち特別管理物質(塩素化ビフェニルを除く物質)を取り扱う屋内作業場についての作業環境測定結果及びその評価の記録の保存年限は30年である。安衛令第21条(作業環境測定を行うべき作業場)第1項⑦。特化則第36条(測定及びその記録)第3項。
(5)第一類物質を取り扱う業務に常時従事する労働者に係る特定化学物質健康診断個人票を保存すべき期間は、全ての第一類物質について30年である。
❌ 不正解:第一類物質のうち特別管理物質を取り扱う業務に常時従事する労働者に係る特定化学物質健康診断個人票の保存期間のみ30年である。特化則第40条(健康診断の結果の記録)第2項。

問5

 屋内作業場において、第二種有機溶剤等を使用して常時洗浄作業を行う場合の措置として、法令上、誤っているものは次のうちどれか。

 ただし、有機溶剤中毒予防規則に定める適用除外及び設備の特例はないものとする。

(1)作業場所に設けた局所排気装置について、下方吸引型外付け式フードの場合は0.5m/sの制御風速を出し得る能力を有するものにする。
❌ 不正解:有機則第16条(局所排気装置の性能)第1項。
(2)有機溶剤等の区分の色分けによる表示を黄色で行う。
❌ 不正解:有機則第25条(有機溶剤等の区分の表示)第2項。
(3)作業場における空気中の有機溶剤の濃度を、6か月以内ごとに1回、定期に測定する。
❌ 不正解:有機則第28条(測定)第2項。
(4)作業に常時従事する労働者に対し、6か月以内ごとに1回、定期に、特別の項目について医師による健康診断を行い、その結果に基づき作成した有機溶剤等健康診断個人票を3年間保存する。
✅ 正解!:「3年間保存する」⇒「5年間保存する」。有機則第30条(健康診断の結果)。
(5)著労働者が有機溶剤を多量に吸入したときは、速やかに、当該労働者に医師による診察又は処置を受けさせる。
❌ 不正解:有機則第30条の4(緊急診断)第1項。

問6

 次の業務に労働者を就かせるとき、法令に基づく安全又は衛生のための特別の教育を行わなければならないものはどれか。

(1)屋内の、セメントを袋詰めする場所における業務
✅ 正解!:安衛則第36条第1項㉙、粉じん則第2条(定義等)別表第2⑨。
(2)特定化学物質を用いて行う分析の業務
❌ 不正解
(3)水深10m以上の場所における潜水業務
❌ 不正解
(4)強烈な騒音を発する場所における業務
❌ 不正解
(5)人力により重量物を取り扱う業務
❌ 不正解

問7

 労働安全衛生法に基づく免許を受けることによって取得できる資格に該当しないものは、次のうちどれか。

(1)潜水士
❌ 不正解
(2)鉛作業主任者
✅ 正解!:鉛作業主任者は、技能講習を修了した者に交付される修了証がその資格を証明する文書であり、免許ではない。
(3)高圧室内作業主任者
❌ 不正解
(4)エックス線作業主任者
❌ 不正解
(5)ガンマ線透過写真撮影作業主任者
❌ 不正解

問8

 労働安全衛生法令上、名称等の表示が義務付けられている危険物及び有害物について、その危険物又は有害物を容器に入れ、又は包装して、譲渡し、又は提供する者が、その容器又は包装に表示しなければならない事項として、定められていないものは次のうちどれか。

(1)安定性及び反応性
❌ 不正解:安衛法第57条(表示等)第1項①ニ、安衛則第33条第1項③
(2)人体に及ぼす作用
❌ 不正解:安衛法第57条(表示等)第1項①ロ
(3)表示する者の氏名(法人にあっては、その名称)、住所及び電話番号
❌ 不正解:安衛法第57条(表示等)第1項①ニ、安衛則第33条第1項①
(4)注意喚起語
❌ 不正解:安衛法第57条(表示等)第1項①ニ、安衛則第33条第1項②
(5)適用される法令
✅ 正解!

問9

 有害業務を行う作業場とその作業場において定期に測定することが義務付けられている項目の組合せとして、法令上、誤っているものは次のうちどれか。

(1)溶融ガラスからガラス製品を成型する業務を行う屋内作業場 ............................................................ 空気中の粉じんの濃度
✅ 正解!:「粉じん濃度」⇒「気温、湿度及びふく射熱」。安衛則第587条(作業環境測定を行うべき作業場)⑧、第607条(気温、湿度等の測定)第1項。
(2)加硫がまによりゴムを加硫する業務を行う屋内作業場 ..................................................................... 気温及び湿度
❌ 不正解:安衛則第587条(作業環境測定を行うべき作業場)⑨、第607条(気温、湿度等の測定)。
(3)ドラムバーカーにより、木材を削皮する業務を行う屋内作業場 ......................................................... 等価騒音レベル
❌ 不正解:安衛令第21条(作業環境測定を行うべき作業場)第1項③、安衛則第588条(著しい騒音を発する屋内作業場)⑥。安衛則第590条(騒音の測定等)第1項。
(4)エックス線装置を用いて透過写真撮影の業務を行う作業場の管理区域 ................................................ 線量当量率又は線量当量
❌ 不正解:安衛令第21条第1項⑥、別表第2①、電離則第53条(作業環境測定を行うべき作業場)①、電離則第54条(線量当量率等の測定等)。
(5)廃棄物の焼却施設において焼却灰を取り扱う業務(設備の解体等に伴うものを除く。)を行う作業場 ...... 空気中のダイオキシン類の濃度
❌ 不正解:安衛則第36条(特別の教育を必要とする業務)㉞、安衛則第592条の2(ダイオキシン類の濃度及び含有率の測定)。

問10

 労働基準法に基づく時間外労働に関する協定を締結し、これを所轄労働基準監督署長に届け出る場合においても、労働時間の延長が1日2時間を超えてはならない業務は、次のうちどれか。

(1)著しく湿潤な場所における業務
❌ 不正解
(2)著しく寒冷な場所における業務
✅ 正解!:労基則第18条第1項②
(3)情報機器を用いる計器監視作業の業務
❌ 不正解
(4)病原体によって汚染されたものを取り扱う業務
❌ 不正解
(5)ヘリウム、アルゴン等の不活性の気体を入れたことのあるタンクの内部における業務
❌ 不正解

労働衛生(有害業務に係るもの)

問11

 次の化学物質のうち、常温・常圧(25℃、1気圧)の空気中で蒸気として存在するものはどれか。

 ただし、蒸気とは、常温・常圧で液体又は固体の物質が蒸気圧に応じて揮発又は昇華して気体となっているものをいうものとする。

(1)アクリロニトリル
✅ 正解!
(2)アンモニア
❌ 不正解:アンモニアは、ガスとして存在する。特化物第3類物質。
(3)エチレンオキシド
❌ 不正解:エチレンオキシドは無色の気体で、ガスとして存在する。特化物第2類物質。
(4)二酸化硫黄
❌ 不正解:二酸化硫黄は、ガスとして存在する。特化則第3類物質。
(5)ホルムアルデヒド
❌ 不正解:ホルムアルデヒドは、ガスとして存在する。特化物第2類物質。

問12

 化学物質等による疾病のリスクの低減措置について、法令に定められた措置以外の措置を検討する場合、優先度の最も高いものは次のうちどれか。

(1)作業手順の改善
❌ 不正解:優先順位③
(2)化学物質等に係る機械設備等の密閉化
❌ 不正解:優先順位②
(3)危険性又は有害性のより低い物質への代替
✅ 正解!
(4)化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用
❌ 不正解:優先順位④
(5)化学物質等に係る機械設備等への局所排気装置の設置
❌ 不正解:優先順位②

問13

 有機溶剤に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)有機溶剤は、一般に揮発性が高く、その蒸気は空気より軽い。
❌ 不正解:「軽い」⇒「重い」。
(2)有機溶剤は、脂溶性が低いため、脂肪の多い脳などには入りにくい。
❌ 不正解:「脂溶性が低いため、脂肪の多い脳などには入りにくい」⇒「脂溶性があり、脂肪の多い脳などには入りやすい」。
(3)メタノールによる障害として顕著なものには、網膜の微細動脈瘤を伴う脳血管障害がある。
❌ 不正解:メタノールの健康障害は、視神経障害である。
(4)二硫化炭素は、精神障害や意識障害を起こすことがある。
✅ 正解!
(5)N,N-ジメチルホルムアミドによる障害として顕著なものには、視力低下を伴う視神経障害がある。
❌ 不正解:N,N-ジメチルホルムアミドの健康障害は、頭痛、めまい、肝機能障害等である。

問14

 厚生労働省の「騒音障害防止のためのガイドライン」に基づく騒音障害防止対策に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

(1)衛生管理者、安全衛生推進者等から騒音障害防止対策の管理者を選任し、ガイドラインで定める事項に取り組ませる必要がある。
❌ 不正解
(2)騒音対策としては、騒音発生源対策、伝ぱ経路対策、受音者対策(聴覚保護具の使用、作業時間の制限)があるが、このうち聴覚保護具の使用が最優先の対策である。
✅ 正解!:「聴覚保護具の使用」⇒「騒音発生源対策」。騒音対策で最も効果的なのが、騒音発生源対策である。
(3)屋内作業場では、原則として作業環境測定(定点測定)により等価騒音レベルの測定を行うが、騒音源が移動する場合には、個人ばく露測定により測定することができる。
❌ 不正解
(4)人雇い入れの際の騒音健康診断では、250Hz、500Hz、1,000Hz、2,000Hz、4,000Hz、6,000Hz及び8,000Hzにおける聴力の検査を行う。
❌ 不正解
(5)騒音健康診断結果に基づく事後措置を講じる際には、加齢性難聴の影響を考慮する必要がある。
❌ 不正解

問15

 有害光線などによる障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)赤外線は、可視光線より波長が長い電磁波で、ガラス加工作業などでばく露のおそれがあり、白内障を起こすことがある。
❌ 不正解
(2)紫外線は、可視光線より波長が短い電磁波で、アーク溶接作業などでばく露のおそれがあり、電光性眼炎を起こすことがある。
❌ 不正解
(3)レーザー光線は、誘導放出による光の増幅によって人工的に作られた電磁波で、レーザー機器による金属加工作業などでばく露のおそれがあり、網膜の損傷を起こすことがある。
❌ 不正解
(4)マイクロ波は、赤外線より波長が長い電磁波で、熱接着加工作業などでばく露のおそれがあり、組織壊死を起こすことがある。
❌ 不正解
(5)アルファ線は、セシウム137などの原子核から放出される電磁波で、物体への透過力が強く、非破壊検査作業などでばく露のおそれがあり、角膜の損傷を起こすことがある。
✅ 正解!:「アルファ線」⇒「ガンマ線」、「角膜の損傷」⇒「白内障」。ガンマ線は、セシウム137、コバルト60,イリジウム192などの放射性同位元素から放射される。本質的には、エックス線と同じもので、物体の透過力が強く非破壊検査や各種計器に利用される。

問16

 労働衛生保護具に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)直結式防毒マスクは、隔離式防毒マスクよりも有害ガスの濃度が高い大気中で使用することができる。
✅ 正解!:「有害ガスの濃度が高い」⇒「有害ガスの濃度が低い」。有害ガス又は蒸気の濃度における防毒マスクの使用範囲について、直結式は1%以下、隔離式はガス濃度2%以下の大気中で使用できる。
(2)ガス又は蒸気状の有害物質が粉じんと混在している作業環境中で防毒マスクを使用するときは、防じん機能を有する防毒マスクを選択する。
❌ 不正解
(3)酸素濃度18%未満の場所で使用できる呼吸用保護具には、送気マスク、空気呼吸器のほか、酸素呼吸器がある。
❌ 不正解
(4)聴覚保護具は、日本産業規格(JIS)に規定する試験方法により測定された遮音値を目安に、必要かつ十分な遮音値のものを選定する。
❌ 不正解
(5)保護めがねは、研磨、化学薬品取扱いなどの作業で、飛散する粒子、薬品の飛沫などによる眼の障害を防止するために使用する。
❌ 不正解

問17

 金属などによる健康障害に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)カドミウム中毒では、感情不安定、幻覚などの精神障害や手指の震えなどの症状がみられる。
❌ 不正解:カドミウム中毒では、上気道炎、肺炎、腎機能障害などがみられる。設問の内容は、金属水銀中毒の症状である。
(2)クロム中毒では、貧血、腹部の疝痛などの症状がみられる。
❌ 不正解:クロム中毒では、鼻中隔穿孔、肺がん、上気道がんを生じる。設問の内容は、鉛中毒の症状である。
(3)ベリリウム中毒では、溶血性貧血、尿の赤色化などの症状がみられる。
❌ 不正解:ベリリウム中毒では、急性中毒で接触性皮膚炎、皮膚潰瘍、肺炎を生じる。設問の内容は、砒素中毒の症状である。
(4)マンガン中毒では、指の骨の溶解、肝臓の血管肉腫などがみられる。
❌ 不正解:マンガン中毒では、筋のこわばり、ふるえ、歩行困難などの神経症状がみられる。設問の内容は、塩化ビニル中毒による中毒。
(5)金属水銀の標的臓器は脳で、その中毒では、手指の震え、精神障害などがみられる。
✅ 正解!

問18

 局所排気装置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)建築ブース型フードは、作業面を除き周りが覆われているもので、囲い式フードに分類される。
❌ 不正解
(2)外付け式フードは、有害物質の発散源の近くで有害物質を吸い込み気流によりフードまで吸引するものであり、囲い式フードと比較して吸い込み時の圧力損失が小さく、少ない排風量とすることができる。
✅ 正解!:「吸い込み時の圧力損失が小さく、少ない排風量とすることができる」⇒「余分な空気を吸い込まねばならず、排風量を大きくする必要がある」。
(3)フード開口部の周囲にフランジを付けることにより、フランジがないときと比較して、少ない排風量とすることができる。
❌ 不正解
(4)ダクトの形状には円形、角形などがあるが、その断面積を小さくすると、ダクトの圧力損失が増大する。
❌ 不正解
(5)排風機には、遠心式と軸流式があるが、いずれの方式の排風機も、一般に、空気清浄装置の後の清浄空気が通る位置に設置する。
❌ 不正解

問19

 特殊健康診断に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)有害業務への配置替えの際に行う特殊健康診断には、業務適性の判断と、その後の業務による影響を調べるための基礎資料を得るという目的がある。
❌ 不正解
(2)特殊健康診断の実施に当たっては、現在の作業内容及び有害要因へのばく露状況を把握する必要がある。
❌ 不正解
(3)体内に取り込まれた多くの有機溶剤は、生物学的半減期が短いので、有機溶剤等健康診断における尿中の代謝物の量の検査のための採尿の時刻は、厳重にチェックする必要がある。
❌ 不正解
(4)眼底検査は、電離放射線健康診断で実施され、動脈硬化の進展の有無を検査する。
✅ 正解!:眼底検査は、二硫化炭素の有機溶剤健康診断の項目。電離放射線健康診断では、白血球数や白内障に関する眼の検査をする。
(5)振動工具取扱い作業者に対する特殊健康診断を1年に2回実施する場合、そのうち1回は冬季に行うとよい。
❌ 不正解

問20

 有害化学物質とその生物学的モニタリングの指標として用いられる尿中の代謝物等との組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。

(1)鉛 .......................................... デルタアミノレブリン酸
❌ 不正解
(2)スチレン ................................. 馬尿酸
✅ 正解!:「馬尿酸」⇒「マンデル酸」
(3)キシレン ................................. メチル馬尿酸
❌ 不正解
(4)ノルマルヘキサン ..................... 2,5-ヘキサンジオン
❌ 不正解
(5)トリクロロエチレン .................. トリクロロ酢酸
❌ 不正解

関係法令(有害業務に係るもの以外のもの)

問21

 事業場の衛生管理体制に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。

 ただし、衛生管理者及び産業医の選任の特例はないものとする。

(1)常時300人以上の労働者を使用する各種商品小売業の事業場では、総括安全衛生管理者を選任しなければならない。
❌ 不正解:安衛令第2条(総括安全衛生管理者を選任すべき事業場)第1項②。
(2)常時1,000人を超え2,000人以下の労働者を使用する事業場では、4人以上の衛生管理者を選任しなければならない。
❌ 不正解:安衛則第7条(衛生管理者の選任)第1項④。
(3)常常時900人の労働者を使用し、そのうち、深夜業を含む業務に常時100人の労働者を従事させる事業場では、衛生管理者のうち少なくとも1人を専任の衛生管理者としなければならない。
✅ 正解!:専任が必要となる業務に該当しない。安衛則第7条(衛生管理者の選任)第1項⑤ロ、労基則第18条。/div>
(4)常時50人以上の労働者を使用するゴルフ場業の事業場では、第二種衛生管理者免許を有する者のうちから衛生管理者を選任することができる。
❌ 不正解:安衛則第7条(衛生管理者の選任)第1項③ロ。
(5)常時1,000人以上の労働者を使用する事業場では、その事業場に専属の産業医を選任しなければならない。
❌ 不正解:安衛則第13条(産業医の選任)第1項③。

問22

 産業医に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。

 ただし、産業医の選任の特例はないものとする。

(1)産業医の選任は、選任すべき事由が発生した日から14日以内に行わなければならない。
❌ 不正解!:安衛則第13条(産業医の選任等)第1項①。
(2)常時使用する労働者数が2,000人を超える事業場では、産業医を2人以上選任しなければならない。
✅ 正解!:「2,000人を超える場合」⇒「3,000人を超える場合」。安衛則第13条(産業医の選任等)第1項④。
(3)産業医が、事業者から、毎月1回以上、所定の情報の提供を受けている場合であって、事業者の同意を得ているときは、産業医の作業場等の巡視の頻度を、毎月1回以上から2か月に1回以上にすることができる。
❌ 不正解:安衛則第15条(産業医の定期巡視)。
(4)事業者は、産業医から労働者の健康管理等について勧告を受けたときは、当該勧告の内容及び当該勧告を踏まえて講じた措置の内容(措置を講じない場合にあっては、その旨及びその理由)を記録し、これを3年間保存しなければならない。
❌ 不正解:安衛則第14条の3(産業医による勧告等)第2項。
(5)事業者は、産業医が辞任したとき又は産業医を解任したときは、遅滞なく、その旨及びその理由を衛生委員会又は安全衛生委員会に報告しなければならない。
❌ 不正解:安衛則第13条(産業医の選任等)第4項。

問23

 労働衛生コンサルタントに関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。

(1)労働衛生コンサルタント試験には、保健衛生及び労働衛生工学の2つの区分がある。
❌ 不正解:コンサル則第10条(試験の区分)。
(2)労働衛生コンサルタント試験に合格した者は、厚生労働大臣の指定する指定登録機関に備える労働衛生コンサルタント名簿に、氏名、生年月日等所定の事項の登録を受けることにより、労働衛生コンサルタントとなることができる。
❌ 不正解:安衛法第84条(登録)第1項。
(3)労働衛生コンサルタントは、他人の求めに応じ報酬を得て、労働者の衛生の水準の向上を図るため、事業場の衛生についての診断及びこれに基づく指導を行うことを業とする。
❌ 不正解:安衛法第81条(業務)第2項。
(4)労働衛生コンサルタントが、その業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用したときは、その登録を取り消されることがある。
❌ 不正解:安衛法第85条(登録の取消し)第2項、安衛法第86条(義務)第2項。
(5)労働衛生コンサルタントの診断及び指導を受けた事業者は、その記録を作成して、これを3年間保存しなければならない。
✅ 正解!:コンサルタントが依頼者の氏名等を記載して保存する義務はあるが、事業者に設問の義務を課した規定はない。安衛法第103条(書類の保存等)第3項、コンサルタント則第22条(帳簿)。

問24

 労働安全衛生規則に基づく次の定期健康診断項目のうち、厚生労働大臣が定める基準に基づき、医師が必要でないと認めるときは、省略することができる項目に該当しないものはどれか。

(1)業務歴の調査
✅ 正解!
(2)腹囲の検査
❌ 不正解:安衛則第44条第2項。
(3)胸部エックス線検査
❌ 不正解:安衛則第44条第2項。
(4)貧血検査
❌ 不正解:安衛則第44条第2項。
(5)心電図検査
❌ 不正解:安衛則第44条第2項。

問25

 労働時間の状況等が一定の要件に該当する労働者に対して、法令により実施することが義務付けられている医師による面接指導に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

 ただし、労働者の中に、新たな技術、商品又は役務の研究開発に係る業務に従事する者、高度プロフェッショナル制度の対象者及び医師はいないものとする。

(1)面接指導の対象となる労働者の要件は、原則として、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり100時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる者であることとする。
✅ 正解!:「1か月当たり100時間」⇒「1か月当たり80時間」。安衛則第52条の1(面接指導の対象となる労働者の要件等)第1項。
(2)事業者は、面接指導を実施するため、タイムカードによる記録等の客観的な方法その他の適切な方法により、労働者の労働時間の状況を把握しなければならない。
❌ 不正解:安衛法第66条の8の3第1項、安衛則第52条の7の3(法第66条の8の3の厚生労働省令で定める方法等)第1項。
(3)面接指導の対象となる労働者は、事業者の指定した医師が行う面接指導を受けることを希望しない場合は、他の医師の行う面接指導を受け、その結果を証明する書面を事業者に提出することができる。
❌ 不正解:安衛法第66条の8(面接指導等)第2項。
(4)事業者は、面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について、原則として、面接指導が行われた後、遅滞なく、医師の意見を聴かなければならない。
❌ 不正解:安衛則第52条の7(面接指導結果についての医師からの意見聴取)第1項。
(5)事業者は、面接指導の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、これを5年間保存しなければならない。
❌ 不正解:安衛則第52条の6(面接指導結果の記録の作成)第1項。

問26

 衛生委員会に関する次の記述のうち、法令上、正しいものはどれか。

(1)衛生委員会の議長を除く委員の半数は、事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がないときは、労働者の過半数を代表する者が指名しなければならない。
❌ 不正解:「代表する者」⇒「代表する者の推薦に基づき指名された者」。安衛法第17条(安全委員会)第4項、安衛法第18条(衛生委員会)第4項。
(2)産業医のうち衛生委員会の委員として指名することができるのは、当該事業場に専属の産業医に限られる。
❌ 不正解:専属でなくともよい。安衛法第18条(衛生委員会)第2項③。
(3)当該事業場の労働者で、作業環境測定を実施している作業環境測定士であるものを衛生委員会の委員として指名することはできない。
❌ 不正解:指名できる。 安衛法第18条(衛生委員会)第2項④。
(4)衛生委員会の付議事項には、労働基準監督官から文書により指導を受けた事項のうち、労働者の健康障害の防止に関することが含まれる。
✅ 正解!:安衛法第18条(衛生委員会)第3項。
(5)衛生委員会は、毎月1回以上開催し、全ての議事の概要を記録して、これを2年間保存しなければならない。
❌ 不正解:「2年間」⇒「3年間」。安衛則第23条(委員会の会議)第1項、第4項。

問27

 事業場の建築物、施設等に関する措置について、労働安全衛生規則の衛生基準に違反しているものは次のうちどれか。

(1)有害業務を行っていない事業場において、窓その他の開口部の直接外気に向かって開放することができる部分の面積が、常時床面積の20分の1以上である屋内作業場に、換気設備を設けていない。
❌ 不正解:安衛則第601条(換気)第1項。
(2)常時40人の労働者を就業させている屋内作業場の気積が、設備の占める容積及び床面から3mを超える高さにある空間を除き400㎥となっている。
❌ 不正解:400㎥/40人=10となり、1人について10㎥以上を満たす。安衛則第600条(気積)第1項。
(3)男性5人を含む常時30人の労働者が就業している事業場で、女性用には臥床することのできる休養室を設けているが、男性用には、臥床することのできない休憩設備を利用させている。
❌ 不正解:設問は、男性5人、女性25人で常時30人なので、男性用と女性用に区別する要件に達していない。安衛則第618条(休養室等)。
(4)労働者を常時就業させる場所の作業面の照度を、精密な作業については350ルクス、粗な作業については150ルクスとしている。
❌ 不正解:安衛則第604条(照度)第1項。
(5)事業場に附属する炊事場の入口には、洗浄剤を含浸させたマットを設置して、土足のままでも立ち入ることができるようにしている。
✅ 正解!:炊事場専用の履物を備え、土足のまま立ち入らせてはならない。安衛則第630条(食堂及び炊事場)第1項⑮。

問28

 事務室の空気環境の測定、設備の点検等に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。

(1)中央管理方式の空気調和設備を設けた建築物内の事務室については、所定の頻度で、空気中の一酸化炭素及び二酸化炭素の含有率、室温及び外気温並びに相対湿度を測定しなければならない。
❌ 不正解:事務所則第7条(作業環境測定等)第1項。
(2)空気調和設備の冷却塔、冷却水の水管及び加湿装置の清掃を、それぞれ1年以内ごとに1回、定期に、行わなければならない。
❌ 不正解:事務所則第9条の2第1項⑤。
(3)機械による換気のための設備については、6か月以内ごとに1回、定期に、異常の有無を点検しなければならない。
✅ 正解!:「6か月以内ごとに1回」⇒「2か月以内ごとに1回」。事務所則第9条(点検等)第1項。
(4)室の照明設備については、6か月以内ごとに1回、定期に、点検しなければならない。
❌ 不正解:事務所則第10条(照度等)第3項。
(5)燃焼器具を使用するときは、発熱量が著しく少ないものを除き、毎日、異常の有無を点検しなければならない。
❌ 不正解:事務所則第6条(燃焼器具)第2項。

問29

 週所定労働時間が20時間、週所定労働日数が3日である労働者であって、雇入れの日から起算して2年6か月継続勤務したものに対して、その後1年間に新たに与えなければならない年次有給休暇日数として、法令上、正しいものは次のうちどれか。

 ただし、その労働者はその直前の1年間に全労働日の8割以上出勤したものとする。

(1)5日
❌ 不正解
(2)6日
✅ 正解!:労基法第39条(年次有給休暇)第3項、労基則第24条の3(所定労働日数が少ない労働者に対する年次有給休暇の比例付与)第3項。設問の要件の年次有給休暇日数は次の通り。12×3÷5.2=6.9... 小数点以下切り捨て
(3)7日
❌ 不正解:「6か月以内」⇒「3か月以内」。労基法第32条の3(フレックスタイム制)第1項②。
(4)8日
❌ 不正解:「満20歳未満の者」⇒「満18歳未満」。労基法第60条(労働時間及び休日)。
(5)9日
❌ 不正解:労働時間が12時間を超える場合の休憩時間は定められていない。労基法第34条(休憩)第1項。

問30

 労働基準法に基づく労使協定による時間外・休日労働に関する次の文中の [ ]内に入れるAからDの数値の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。

 ただし、労使協定とは、「労働者の過半数で組織する労働組合(その労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者)と使用者との書面による協定」をいうものとし、労働時間に関する適用猶予及び適用除外はないものとする。

    「労使協定による時間外労働の限度時間は、変形労働時間制が適用されていない労働者については、1か月について[ A ]時間、1年について[ B ]時間とされている。ただし、事業場において通常予見することのできない業務量の大幅な増加等に伴い、臨時的に限度時間を超えて労働させる必要がある場合には、1か月について時間外労働と休日労働の合計時間を[ C ]時間未満、1年について時間外労働の時間を[ D ]時間を超えない範囲とすることができる。」

(1)A 45  B 270  C 80  D 360
❌ 不正解
(2)A 45  B 360  C 80  D 720
❌ 不正解
(3)A 45  B 360  C 100  D 760
✅ 正解!:労基法第36条(時間外及び休日の労働)第4項、第5項。
(4)A 80  B 720  C 100  D 960
❌ 不正解
(5)A 80  B 720  C 120  D 960
❌ 不正解

労働衛生(有害業務に係るもの以外のもの)

問31

1,000人を対象としたある疾病のスクリーニング検査の結果と精密検査結果によるその疾病の有無は下表のとおりであった。このスクリーニング検査の偽陽性率及び偽陰性率の近似値の組合せとして、適切なものは(1)~(5)のうちどれか。

ただし、偽陽性率とは、疾病無しの者を陽性と判定する率をいい、偽陰性率とは、疾病有りの者を陰性と判定する率をいうものとする。

精密検査結果による
疾病の有無
スクリーニング検査結果(人)
陽性 陰性
疾病あり 35 10
疾病なし 160 795
(1)偽陽性率 16.0%   偽陰性率 0.1%
❌ 不正解
(2)偽陽性率 16.0%   偽陰性率 1.2%
❌ 不正解
(3)偽陽性率 16.8%   偽陰性率 0.1%
❌ 不正解
(4)偽陽性率 16.8%   偽陰性率 22.2%
✅ 正解!:「疾病無しの者」は、160人+795人=955人となる。また、疾病無しで陽性(偽陽性)と判定する人は160人となる。この結果、偽陽性率は(160人÷955人)×100%=16.75...⇒16.8%、「疾病有りの者」は35人+10人=45人となる。また、疾病有りで陰性(偽陰性)と判定する人は10人となる。この結果、偽陰性率は(10人÷45人)×100%=22.22...⇒22.2%となる。
(5)偽陽性率 20.1%   偽陰性率 22.2%
❌ 不正解

問32

 食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)毒素型食中毒は、食物に付着した細菌により産生された毒素によって起こる食中毒で、カンピロバクターによるものなどがある。
✅ 正解!:毒素型食中毒の代表的な細菌は、黄色ブドウ球菌やボツリヌス菌である。カンピロバクターは感染型食中毒の代表的な細菌。
(2)ボツリヌス菌による毒素は、神経毒である。
❌ 不正解
(3)黄色ブドウ球菌による毒素は、熱に強い。
❌ 不正解
(4)腸炎ビブリオ菌は、病原性好塩菌ともいわれる。
❌ 不正解
(5)ノロウイルスの失活化には、煮沸消毒又は塩素系の消毒剤が効果的である。
❌ 不正解

問33

 一次救命処置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)一次救命処置は、できる限り単独で行うことは避け、大声で周囲に呼びかけ、応援を求める。
❌ 不正解
(2)傷病者の胸と腹部の動きを観察し、胸と腹部が上下に動いていない場合やよくわからない場合には、心停止とみなし、心肺蘇生を開始する。
❌ 不正解
(3)胸骨圧迫は、胸が約5cm沈む強さで胸骨の上半分を圧迫し、1分間に100~120回のテンポで行う。
✅ 正解!:「胸骨の上半分」⇒「胸骨の下半分」
(4)気道を確保するためには、片手で額を押さえながら、もう一方の手の指であご先を上に引き上げるようにする。
❌ 不正解
(5)AED(自動体外式除細動器)を用いた場合、電気ショックを行った後や電気ショック不要の音声メッセージが出たときは、胸骨圧迫を再開し、心肺蘇生を続ける。
❌ 不正解

問34

 温熱条件に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)温度感覚を左右する環境要素は、気温、湿度、気流及びふく射(放射)熱である。
❌ 不正解
(2)実効温度は、人の温熱感に基礎を置いた指標で、気温、湿度及び気流の総合効果を温度目盛りで表したものである。
❌ 不正解
(3)相対湿度は、空気中の水蒸気量と、その温度における飽和水蒸気量との比を百分率で示したものである。
❌ 不正解
(4)WBGTは、自然湿球温度、黒球温度及び気温(乾球温度)から求められる指標で、暑熱環境による熱ストレス評価に用いられる。
❌ 不正解
(5)算出したWBGTの値が、作業内容に応じて設定されたWBGT基準値未満である場合には、熱中症が発生するリスクが高まる。
✅ 正解!:「基準値未満である場合」⇒「基準値を超える場合」。

問35

 厚生労働省の「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」に基づく健康保持増進対策に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

(1)健康保持増進措置は、主に生活習慣上の課題を有する労働者の健康状態の改善を目指すために個々の労働者に対して実施するものと、事業場全体の健康状態の改善や健康保持増進に係る取組の活性化等、生活習慣上の課題の有無に関わらず労働者を集団として捉えて実施するものがある。
❌ 不正解
(2)健康保持増進に関する課題の把握や目標の設定等においては、労働者の健康状態等を客観的に把握できる数値を活用することが望ましい。
❌ 不正解
(3)健康測定の結果に基づき行う健康指導には、運動指導、メンタルヘルスケア、栄養指導、口腔保健指導、保健指導が含まれる。
❌ 不正解
(4)健康保持増進対策の推進に当たっては、事業者が労働者等の意見を聴きつつ事業場の実態に即した取組を行うため、労使、産業医、衛生管理者等で構成される衛生委員会等を活用する。
❌ 不正解
(5)医療保険者と連携したコラボヘルス等の労働者の健康保持増進対策を推進するためであっても、定期健康診断の結果の記録等、労働者の健康状態等が把握できる客観的な数値等を医療保険者に提供してはならない。
✅ 正解!:コラボヘルス等の労働者の健康保持増進対策を推進するため、労働安全衛生法に基づく定期健康診断の結果の記録等、労働者の健康状態等が把握できる客観的な数値等を医療保険者に共有することが必要である。

問36

 骨折に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)単純骨折とは、骨にひびが入った状態をいう。
❌ 不正解:単純骨折とは、皮膚に損傷がなく、皮膚の下で骨が折れている状態をいう。骨にひびが入った状態は、単純骨折の不完全骨折に分類される。
(2)不完全骨折では、骨折端どうしが擦れ合う軋轢音や変形などが認められる。
❌ 不正解:「不完全骨折」⇒「完全骨折」。
(3)骨折が疑われる部位は、よく動かしてその程度を判断する必要がある。
❌ 不正解:「よく動かしてその程度を判断する必要がある」⇒「動かさないようにする」。
(4)骨折に対する処置として、副子を手や足に当てるときは、骨折部分の上下の関節まで固定できる長さで、かつ、幅の広いものを用いる。
✅ 正解!
(5)脊髄損傷が疑われる場合は、硬い板の上に乗せて搬送してはならない。
❌ 不正解:脊髄損傷が疑われる場合は、硬い板の上にのせて固定し、搬送する。

問37

 脳血管疾患及び虚血性心疾患に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)虚血性の脳血管疾患である脳梗塞は、脳血管自体の動脈硬化性病変による脳塞栓症と、心臓や動脈壁の血栓が剥がれて脳血管を閉塞する脳血栓症に分類される。
✅ 正解!:「脳塞栓症」⇒「脳血栓症」。「脳血栓症」⇒「脳塞栓症」。脳血管自体の動脈硬化性病変による脳血栓症と、心臓や動脈壁の血栓が剥がれて脳血管を閉塞する脳塞栓症に分類される。
(2)高血圧性脳症は、急激な血圧上昇が誘因となって、脳が腫脹する病気で、頭痛、悪心、嘔吐、意識障害、視力障害、けいれんなどの症状がみられる。
❌ 不正解
(3)虚血性心疾患は、冠動脈による心筋への血液の供給が不足したり途絶えることにより起こる心筋障害である。
❌ 不正解
(4)虚血性心疾患は、心筋の一部分に可逆的な虚血が起こる狭心症と、不可逆的な心筋壊死が起こる心筋梗塞とに大別される。
❌ 不正解
(5)運動負荷心電図検査は、虚血性心疾患の発見に有用である。
❌ 不正解

問38

 厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」に基づく、重量物取扱い作業における腰痛予防対策に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)著しく重心の偏っている荷物は、その旨を明示する。
❌ 不正解
(2)労働者全員に腰部保護ベルトを使用させる。
✅ 正解!:「全員に・・・使用させる」⇒「個人により効果が異なるため、一律に使用するのではなく、個人ごとに効果を確認してから使用の可否を判断する。」
(3)満18歳以上の男性労働者が人力のみにより取り扱う物の重量は、体重のおおむね40%以下とする。
❌ 不正解
(4)床面などから荷物を持ち上げる場合には、片足を少し前に出し、膝を曲げ、腰を十分に降ろして当該荷物をかかえ、膝を伸ばすことによって立ち上がるようにする。
❌ 不正解
(5)当該作業に配置する際及びその後6か月以内ごとに1回、定期に、腰痛の健康診断を実施する。
❌ 不正解

問39

 事務室内において、空気を外気と入れ換えて二酸化炭素濃度を1,000ppm以下に保った状態で、在室することのできる最大の人数は次のうちどれか。

 ただし、外気の二酸化炭素濃度を400ppm、外気と入れ換える空気量を600㎥/h、1人当たりの呼出二酸化炭素量を0.018㎥/hとする。

(1)14人
❌ 不正解
(2)16人
❌ 不正解
(3)18人
❌ 不正解
(4)20人
✅ 正解!:在室者人数=X、在室者全員が1時間に呼出する二酸化炭素量=0.018㎥/h  室内二酸化炭素基準濃度=1,000ppm  外気の二酸化炭素濃度=400ppm  必要換気量(外気と入れ換える空気量)=600㎥/h  提示されている単位がppmの場合の係数=1,000,000  600=(X×0.018)÷(1,000-400)×1,000,000  X=20
(5)22人
❌ 不正解

問40

 採光、照明などに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)照度の単位はルクスで、1ルクスは光度1カンデラの光源から10m離れた所で、その光に直角な面が受ける明るさに相当する。
❌ 不正解:「10m」⇒「1m」
(2)高齢者は、若年者に比較して、一般に、高い照度が必要であるが、水晶体の混濁により、まぶしさを感じやすくなっている場合もあるので、注意が必要である。
✅ 正解!
(3)部屋の彩色に当たり、目の高さから上の壁及び天井は、まぶしさを防ぐため濁色にするとよい。
❌ 不正解:「まぶしさを防ぐため濁色」⇒「照明効果を上げるために白などの明るい色」
(4)前方から明かりをとるとき、目と光源を結ぶ線と視線とが作る角度は、30°以下になるようにする。
❌ 不正解:「30°以下」⇒「30°以上」
(5)全般照明の照度は、作業面の局部照明による照度の10分の1以下になるようにする。
❌ 不正解:「10分の1以下」⇒「10分の1以上」

労働生理

問41

 感覚又は感覚器に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)物理化学的な刺激の量と人間が意識する感覚の強度とは、直線的な比例関係にある。
❌ 不正解:物理化学的な刺激の量と人間が意識する感覚の強度とは、直線的な比例関係ではない。感覚を感じる最少の刺激量(閾値)を超えると意識する感覚の強さが急に強くなり、刺激量が非常に大きいときはその変化を感じにくくなる関係がある。
(2)皮膚感覚には、触圧覚、痛覚、温度覚(温覚・冷覚)などがあり、これらのうち冷覚を感じる冷覚点の密度は他の感覚点に比べて高い。
❌ 不正解:「冷覚点の密度」⇒「痛覚点の密度」。
(3)内臓感覚は、内臓の動き、炎症などを感じて、内臓痛などとして部位の特定ができる鋭敏な感覚である。
❌ 不正解:内臓感覚は、内臓の動きや炎症などを感じて、内臓痛などを認識する感覚で、感度は高くない。誤って別の個所の痛みを感じることを関連痛と呼ぶ。
(4)網膜の錐状体は色を感じ、杆状体は明暗を感じる。
✅ 正解!
(5)平衡感覚に関係する器官である前庭及び半規管は、中耳にあって、体の傾きや回転の方向を知覚する。
❌ 不正解:前庭及び半規管は、内耳にある。

問42

 消化器系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)無機塩及びビタミン類は、酵素による分解を受けないでそのまま吸収される。
❌ 不正解
(2)唾液の成分は、ほとんどが水であるが、デンプンをより小さい糖に分解する消化酵素を含む。
❌ 不正解
(3)ペプシノーゲンは、胃酸によってペプシンという消化酵素になり、蛋白質を分解する。
❌ 不正解
(4)胆汁は、酸性で、消化酵素は含まないが、食物中の脂肪を乳化させ、脂肪分解の働きを助ける。
✅ 正解!:「胆汁は、酸性」⇒「胆汁は、アルカリ性」。
(5)小腸の表面は、ビロード状の絨毛という小突起で覆われており、栄養素の吸収の効率を上げるために役立っている。
❌ 不正解

問43

 神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)神経細胞の細胞体が集合しているところを、中枢神経系では神経節といい、 末梢神経系では神経核という。
✅ 正解!:「神経節」⇒「神経核」、「神経核」⇒「神経節」。神経細胞の細胞体が集合しているところを、中枢神経系では神経核といい、 末梢神経系では神経節という。
(2)中枢神経系は、脳と脊髄から成る。
❌ 不正解
(3)有髄神経線維は、無髄神経線維よりも神経伝導速度が速い。
❌ 不正解
(4)交感神経と副交感神経は、同一器官に分布していても、その作用はほぼ正反対である。
❌ 不正解
(5)大脳の外側の皮質は、感覚、思考などの作用を支配する中枢として機能する。
❌ 不正解

問44

 肝臓の機能として、誤っているものは次のうちどれか。

(1)コレステロールを合成する。
❌ 不正解
(2)尿素を合成する。
❌ 不正解
(3)ヘモグロビンを合成する。
✅ 正解!:ヘモグロビンは骨髄で合成される。
(4)血液中の身体に有害な物質を分解する。
❌ 不正解
(5)グリコーゲンを合成し、及び分解する。
❌ 不正解

問45

 腎臓又は尿に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(1)尿は淡黄色の液体で、固有の臭気を有し、通常、弱アルカリ性である。
❌ 不正解:「弱アルカリ性」⇒「弱酸性」。
(2)血中の蛋白質は、糸球体からボウマン嚢に濾し出される。
❌ 不正解:「濾し出される」⇒「濾し出されない」。
(3)血中の老廃物は、尿細管からボウマン嚢に濾し出される。
❌ 不正解:「尿細管」⇒「糸球体」。
(4)原尿中に濾し出された水分の大部分は、そのまま尿として排出される。
❌ 不正解:「そのまま尿として排出される」⇒「尿細管から血中に再吸収される」。
(5)原尿中に濾し出された電解質の多くは、尿細管から血中に再吸収される。
✅ 正解!

問46

 血液に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)血液は、血漿と有形成分から成り、血漿には、アルブミン、グロブリンな どの蛋白質が含まれている。
❌ 不正解
(2)赤血球は、血球の中で最も多く、全血液の体積の約60%を占めている。
✅ 正解!:「約60%」⇒「約44%」。
(3)血小板は、核を持たない不定形の細胞で、血液凝固作用に関与している。
❌ 不正解
(4)出血すると、血漿中のフィブリノーゲンがフィブリンに変化し、血球と結合して凝固する。
❌ 不正解
(5)ABO式血液型は、赤血球の血液型分類の一つで、A型の血清は抗B抗体を持つ。
❌ 不正解

問47

 視覚に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)遠見視力の検査は、一般に、5mの距離で実施する。
❌ 不正解
(2)眼を使う作業を継続すると、硝子体の厚みを調節するときに毛様体筋の緊張や脳の疲労によって、「目が疲れる」、「目が痛い」などの症状がみられることがある。
✅ 正解!:「硝子体」⇒「水晶体」。
(3)角膜が歪んでいたり、表面に凹凸があるために、眼軸などに異常がなくても、物体の像が網膜上に正しく結ばれないものを乱視という。
❌ 不正解
(4)視野とは、眼の前の一点を凝視したときに見えている空間の範囲をいい、 一般に、上方及び鼻側は約60度、下方は約70度、耳側は約100度である。
❌ 不正解
(5)明るい所から急に暗い所に入ると、初めは見えにくいが、暗順応によって 徐々に見えるようになる。
❌ 不正解

問48

 体温調節に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)計算上、100gの水分が体重70㎏の人の体表面から蒸発すると、気化熱が奪われ、体温が約1℃下がる。
❌ 不正解
(2)体温調節にみられるように、外部環境などが変化しても身体内部の状態を一定に保とうとする性質を恒常性(ホメオスタシス)という。
❌ 不正解
(3)体温調節中枢は、間脳の視床下部にある。
❌ 不正解
(4)発汗とは、水分が皮膚から蒸発する現象をいい、不感蒸泄とは、水分が呼気により失われる現象をいう。
✅ 正解!:不感蒸泄とは、発汗のない状態でも皮膚及び呼吸器から1日約850gの水が蒸発することをいう。/div>
(5)寒冷な環境においては、皮膚の血管が収縮して血流量が減って、熱の放散が減少する。
❌ 不正解

問49

 免疫に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)抗原とは、免疫に関係する細胞によって異物として認識される物質のことである。
❌ 不正解
(2)抗原となる物質には、蛋白質、糖質などがある。
❌ 不正解
(3)抗原に対する免疫が、逆に、人体の組織や細胞に傷害を与えてしまうことをアレルギーといい、主なアレルギー性疾患としては、気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎などがある。
❌ 不正解
(4)好中球は白血球の一種であり、偽足を出してアメーバ様運動を行い、体内 に侵入してきた細菌などを貪食する。
❌ 不正解
(5)免疫には、リンパ球が産生する抗体によって病原体を攻撃する細胞性免疫 と、リンパ球などが直接に病原体などを取り込んで排除する体液性免疫の二つがある。
✅ 正解!:細胞性免疫と体液性免疫の説明が逆。免疫にはリンパ球が産生する抗体によって病原体を排除する体液性免疫と、リンパ球などが直接、 病原体などの異物を排除する細胞性免疫がある。

問50

 中高年齢者における加齢による生理機能などの変化に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)加齢により、動体視力が衰える。
❌ 不正解
(2)加齢により、体温調節機能が低下して、熱中症が起こりやすくなる。
❌ 不正解
(3)加齢により、骨密度が減少し、筋力が低下して、骨折しやすくなる。
❌ 不正解
(4)加齢により、平衡感覚が低下して、転びやすくなる。
❌ 不正解
(5)老人性難聴では、1000Hzより低い音域の音から聞こえにくくなる。
✅ 正解!:「1000Hzより低い音域」⇒「1000Hzより高い音域」。老人性難聴は、加齢により内耳の細胞や神経が老化し、初期には4000Hz付近の高い音領域の音から聞こえにくくなる。
衛生管理者 実践問題 合否判定

合否判定結果