2026年3月 2日
事業主健診の問診で女性特有の健康課題に関する質問が追加されるなど、働く女性の健康課題への対応について、職場に求められる対応など、関心が高まっています。
今回は女性の健康課題の一つである「やせ」が引き起こす健康問題についてご紹介します。
やせとは、肥満や低体重(やせ)の判定に用いられる体格指数である「BMI(体重㎏÷身長÷身長)」が18.5未満のことをいいます。やせすぎによる健康問題には下記のようなものがあります。
①糖尿病のリスク上昇
食後高血糖になる「耐糖能異常(糖尿病予備軍)」のリスクが標準体重の女性と比べて約7倍高いことがわかっています。糖を取り込む組織である筋肉が少なく、血糖値を下げるホルモンの作用が低下することで糖尿病のリスクが上がります。
②月経異常
過度な食事制限のために月経が乱れたり、無月経になったりすることもあります。
③摂食障害
体重増加に対する恐怖心から拒食症や過食嘔吐を引き起こしてしまう可能性があります。
④貧血や骨粗しょう症
偏った食生活から、体が必要としている鉄やカルシウム・ビタミンDなどの栄養素が不足してしまいます。
⑤次世代(こども)への影響
妊娠前にやせの女性は子どもが低出生体重児となるリスクが高いことがわかっています。低出生体重児は成長後に糖尿病や高血圧、高脂血症などの生活習慣病が発症しやすいといわれています。
「やせ」が改善し、適正体重に近づくことは、食事により体に十分な栄養がいきわたる、運動により筋肉量の増加・体力向上することなど、心も体も元気を取り戻していきます。
女性の「やせ」が減少しない背景には、適切な体形についての認識不足や、「やせているほうがいい」といった価値観、様々なダイエット情報の氾濫など、種々の因子が影響を及ぼしていると 考えられています。
「やせている=健康である」というわけではありません。見かけで判断したり、 数字に囚われたりせず、心と体が健康でいられるために、日々の生活で次のことを 大切にしてみましょう。
①自分の適正体重を知る(BMIの標準:18.5~24.9)
②バランスのよい食事を1日3食摂る
・筋肉や血液、ホルモン、髪などの組織を作る材料となるタンパク質を毎食摂るようにしましょう。(肉類、牛乳や乳製品、卵など)
・朝食を摂りましょう。朝食は睡眠時に失われたタンパク質を補う大事なタイミングです。また、体内時計の調整に食事と朝の光が大切といわれています。
③無理のない範囲で体を動かす
・1日8,000歩以上
・座っている時間が長くなりすぎないようにしましょう。
参考:日本生活習慣病予防協会
(健康づくり推進課 田巻 望 2026.3)

新潟県労働衛生医学協会
(新潟ウェルネス)
編集部
健康診断・人間ドック・産業保健活動を通した健康づくり支援事業をもとに、皆様の健康意識を高めるためのお役立ち情報をお届けしています。
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