新潟ウェルネス - 健康診断と人間ドックの新潟県労働衛生医学協会

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2022年4月 1日

健康トピックス

春と自律神経

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 応援通信20220400.png4月は異動や新入職員の入社など、職場の環境が変化したり、1日の中で最高気温と最低気温の差が大きいという季節の変化があったりします。このような時に、何となく体がだるい、疲れやすいといった症状を感じることもあると思います。この症状は、自律神経のバランスが崩れていることが原因かもしれません。今回は、自律神経の働きと、自律神経のバランスを整えるための生活習慣について、ご紹介します。

自律神経とは

 自律神経は自分の意思とは無関係に、体の表面や身体の内部の刺激に反応して身体の機能を調整する働きをしています。例えば、暑いと汗をかいたり、走ると心拍数や呼吸数が増えたりすることです。自律神経には、交感神経と副交感神経があります。この二つの神経は正反対の働きをする性質があり、この二つの神経がお互いにバランスをとり、体調を整えています

応援通信20220401.png◆交感神経 (からだを活動させる) 

・おもに器官を覚醒、促進、緊張状態にするが、消化は抑える。
・からだを活発にさせて、エネルギー消費を増やす。
・怒りや緊張、危険、不安、恐怖などを感じたときには興奮状態になる。

応援通信20220402.png◆副交感神経 (からだを休ませる)

・おもに器官を収縮、弛緩状態にするが、消化は促進する。
・からだをリラックスさせて、エネルギー消費を抑制する。
・休息、睡眠などをとるときに活発に働く。

自律神経が乱れると生じる症状

応援通信20220403.png 応援通信20220404.png応援通信20220405.png自律神経が乱れると、心身に様々な症状が現れます。身体的には、頭痛や耳鳴り、動悸、だるさや微熱などです。また、精神的に落ち込みや不安などの症状を伴うこともあります。

自律神経を整える生活習慣

応援通信20220406.png①規則的な生活を送る 

 交感神経は朝や日中に働きが強くなります。副交感神経は夜に働きが強くなります。朝は日光を浴びることで、交感神経の働きを良くします。スマートフォンやテレビの光は交感神経を高めるため、寝る1~2時間前には控えましょう。休日も、夜更かしや昼過ぎまで眠ることは避け、平日と同じサイクルで過ごすことが大切です。

応援通信20220407.png②栄養バランスを考えた食事をとる

 食事の基本は、ごはん・パン・麺などの主食、肉・魚・玉子・豆腐などの主菜、野菜・こんにゃく・きのこ類・海藻等の副菜の3つが揃った食事です。忙しくて外食やコンビニ食になる時にも、丼物や麺類などの単品より、食材の多い定食やお弁当を選ぶようにしましょう。また、夕飯が遅くなる時には、早い時間におにぎりやサンドイッチ等を食べ、遅い時間の食事は軽めに済ませましょう。

応援通信20220408.png③適度に身体を動かす

 エレベーターやエスカレーターを使わず、階段を使う。駐車場で車をいつもより遠くに駐車する等、普段の日常生活の中で、身体を動かす時間を作る機会を作り、交感神経の働きを活発にしましょう。

④調整しやすい服装を心がける

 気温の寒暖差が大きいと、身体も疲れを感じやすくなります。体温調整のしやすい服装を心がけ、気温によって服を調整するようにしましょう。

  • 専門家に受診する

 2週間以上、つらい症状が続く時や日常生活に支障が出る場合は、内科や心療内科を受診しましょう。

参考:日本医師会HP e-ヘルスネット( 健康づくり推進部 菊地 香 2022.4)