新潟ウェルネス - 健康診断と人間ドックの新潟県労働衛生医学協会

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2020年6月 8日

健康トピックス

紫外線対策について

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 紫外線は6月から8月に最も強くなります。紫外線は、カルシウム代謝に重要な役割を果たすビタミンDを皮膚で合成する手助けをしますが、浴びすぎると人の健康に影響があります。今回は、紫外線が与える健康への影響と、その対策についてご紹介します。

紫外線による健康影響

紫外線は波長の領域とそれに伴う性質によって、UV-A、UV-B、UV-Cの3つにわけられます。UV-Cは大気層で吸収され、地表には到達しません。UV-Bはほとんどが大気層で吸収されますが、一部は地表へ到達し、皮膚や眼に有害で、日焼けや、皮膚がんの原因となります。UV-AはUV-Bほど有害ではありませんが、長時間浴びた場合の健康影響が懸念されています。

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紫外線による影響を防ぐためには

① 紫外線の強い時間帯を避ける
 紫外線は、正午前後に最も強くなります。外に出る際は、紫外線の強い時間帯を避けましょう。
➁ 日陰を利用する
 紫外線には、空気中で散乱したものや、地面や建物から反射したものもあります。直接日光のあたらない日陰であっても紫外線を浴びていることは忘れないようにしましょう。
③ 日傘を使う、帽子をかぶる
 夏の日中など、日差しが強いときの外出には、日傘の利用も効果的です。また、帽子は直射日光をさえぎってくれます。特に幅の広いつばのある帽子は、より大きな効果があります。
④ 衣服で覆う
 袖が長く襟付きのシャツのように、体を覆う部分の多い衣服の方が、首や腕、肩を紫外線から守ってくれます。衣服はしっかりした織目・編目を持つ生地を選ぶことが大切です。しかし、暑い時期には熱中症の心配がありますので、戸外で心地よく着ていられるものを選ぶことが大切です。
⑤ サングラスをかける
 サングラスや紫外線カット眼鏡を適切に使用すると、眼へのばく露を90%カットできます。なお、色の濃いサングラスをかけると、瞳孔が普段より大きく開きます。そのため、紫外線カットの不十分なレンズでは、かえってたくさんの紫外線が眼の中へ侵入し、危険な場合がありますので注意しましょう。
⑥ 日焼け止めを上手に使う
 顔など衣類などで覆うことのできないところには、日焼け止めをつかうのが効果的です。日焼け止めの効果はSPFとPAで表示されています。SPFはUV-B、PAはUV-Aを防ぐ指標です。自分に合った種類や数値のものを使用しましょう。

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参考:紫外線環境保健マニュアル2015:環境省
(健康づくり推進課 菊地 香 2020.6)