新潟ウェルネス - 健康診断と人間ドックの新潟県労働衛生医学協会

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2019年8月 7日

健康トピックス

歯周病予防で健康に

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 歯周病は歯周病1.png進行すると歯を喪失する恐れのある病気であり、さらに全身の病気とも深く関連しています。今回は、歯周病と関連する病気、歯周病の予防方法についてご紹介します。

歯周病とは

 歯周病とは、歯周病2.png細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。歯と歯肉の境目の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し、歯垢(プラーク)がたまることで、歯肉の辺縁が炎症を帯びて赤くなったり、腫れたりします。進行すると歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり、歯を支える土台が溶けて歯が動くようになり、最後は抜歯をしなければならなくなってしまいます。
厚生労働省の平成28年歯科疾患実態調査によりますと、歯周病が疑われる4㎜以上の歯周ポケットを持つ者の割合は、右図のとおりで、年齢が上がるにつれて増加しております。


歯周病3.png

歯周病が全身に及ぼす影響

  歯周病は、全身の健康に深く関係しているといわれています。中でも歯周病とメタボリックシンドローム糖尿病心臓病との関係が注目されています。
 糖尿病との関連では、歯周病菌由来の毒素や酵素が、血糖値を下げるホルモンでもあるインスリンの働きを弱めて血糖値を上昇させ、糖尿病を悪化させると言われています。また、歯周病菌が血液中に入り、体内の炎症を進めることで、動脈硬化心筋梗塞発症のリスクを高めると考えられています。

歯周病に対するセルフチェックをしてみましょう

  • 朝起きた時、口の中がネバネバする
  • ブラッシング時に出血する
  • 口臭が気になる
  • 歯肉がむずがゆい、痛い
  • 歯肉が赤く腫れている
  • (健康的な歯肉はピンク色で引き締まっている)
  • かたい物が噛みにくい
  • 歯が長くなったような気がする
  • 前歯が出っ歯になったり、歯と歯の間に隙間がでてきた、
  • 食物が挟まる

<3つあてはまる>
 油断は禁物です。ご自分および歯医者さんで予防するように努めましょう。
<6つあてはまる>
 歯周病が進行している可能性があります。
<全てあてはまる>
 歯周病の症状がかなり進んでいます。

歯周病を防ぐために

  歯周病の歯周病4.png原因となる歯垢をためない、増やさないことが基本です。そのためには、正しい歯みがきを毎日実行することが大切です。歯並びに合った歯磨きを実践するためにも、歯科医院でみがき方をアドバイスしてもらい、専門的なクリーニングなどのメンテナンスを定期的に受けることをおすすめします。

参考:日本臨床歯周病学会HP 日本歯科医師会HP(健康づくり推進部 菊池 香 2019. 8)