新潟ウェルネス - 健康診断と人間ドックの新潟県労働衛生医学協会

聴力検査

耳の構造

ドック聴力検査_画像.jpg 外から入ってきた音は、外耳を通って鼓膜を振動させる。振動は、耳小骨という小さな骨で増幅される。蝸牛の内部には、無数の毛をもつ有毛細胞が並んでいる。ここに耳小骨の振動が伝わり、有毛細胞の毛が振動すると、その興奮により電気振動が発生する。この電気信号が聴神経を経て脳の聴覚中枢に伝わり、音として認識される。(きょうの健康より)

耳の病気とは

 一般に人の耳で聞こえる音の周波数は、20Hzといわれ、これを可聴域といいます。人の会話は通常、250~2,000Hzで行われており、これを会話域といいます。この会話域の音が聞き取れない場合は、下記の病気が疑われます。

【加齢性難聴】

加齢現象によって引き起こされる両側性の難聴です。これは内耳の蝸牛の機能低下にはじまり、さらに中枢神経の機能も落ちてくるため、言葉の内容を判断する力が悪くなるために起こります。

【突発性難聴】

まったく症状がなかった人が、突然に右側、または左側の片側性難聴を生じる病気です。風邪、ストレス、過労等がきっかけになる場合もありますが、その多くは原因が不明とされています。

【メニエール病】

音の聞こえを司る内耳は、リンパ液で満たされています。そのリンパ液の調整がうまくいかなくなり、内リンパ水腫ができ、神経を圧迫することで起こるとされています。難聴の他に耳鳴り、めまいなどの症状があります。

検査方法

左右1,000Hz(会話域の周波数「ボッボッボッ」)と4,000Hz(高音域の周波数「ピッピッピッ」)の周波数で行います。

1,000Hz→30dB これが聞こえれば、正常範囲です。
4,000Hz→40dB ※Hzは音の波を示します。1Hzは1秒間に波が1つという事です。 ※dBは音の強さを示します。

結果の見方

例1)正常/正常→1,000Hzは30dB、4,000Hzは40dBで聞こえた。
例2)正常/再検→1,000Hzは、30dBで聞こえた。
        4,000Hzは、40dBで聞こえなかった。(高音域の難聴が始まったかな?)
例3)再検/正常→1,000Hzは、30dBで聞こえなかった。(会話域が聞こえにくいのかな?)
        4,000Hzは、40dBで聞こえた。